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イゴールの約束のsnatchのレビュー・感想・評価

イゴールの約束(1996年製作の映画)
5.0
また、この社会の一員として、責任を問われる映画だった…
⭐️五つ星のパラサイトやジョーカーが飛んでしまった…もちろんこの2作品は大大大好きなのですが‼︎‼︎🤩これは、この2作品のような社会的なテーマを背に監督が描く創造力溢れる映画とは一線上に並べにくい。「イゴールの約束」は監督が皆に目撃してもらいたいというシンプルな問いかけで作られていて、私たちの想像力を広げて欲しいと願っている。

この少年は、幾つの時からこうやって生きてきたのだろう。片親の父親も決して最初から下等な人間ではなかったはず。監督ダルデンヌ先生は、やはりこの世がどう作られるかは、子供にどう教えていくか、それ次第で希望が見えると繰り返し願っている。
最初のエピソードから興味湧き、次に次への展開は自然で、またもこの社会のある断片を見せられている。俳優陣が本当にリアリティがあって素晴らしい。そして、やっぱ映画としてグッとなるー溢れ出す良心の呵責、少年の胸迫るその感情に共鳴する場面が何度もあった…
最後の無言の余韻で私も崖っぷちに立っているように映画から渡されたものが自分に重く響く。
ダルデンヌ先生の映画は、一作品、一作品心してみる大事な作品で順位なんてつけられません。
そしていつも思う、この世界は不平等で、たまたま私はこの安穏な国に生まれただけ。その反対の境遇にいる人たちが昔も今もまだまだいる。人生後半、知らないふりをして生きていくのは止めようと思う。
重い映画の中で、私も少年も笑ったシーンは団地の前のワンシーン。とても貴重なシーンで好き☺️🏎もね!
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