雰囲気もテンポも良く、わかりやすいショートストーリーの集合体で、飽きることなくめちゃめちゃ楽しく観ることができた。
もちろん豪華な出演者たちも観ていてワクワクさせてくれた。
不倫に向かう危うい行動や許されない三角関係、死別や失恋、性欲前面の冒険など、必ずどこかに自分に重なるストーリーが見つかるか、気持ちに共感できる話が出てくるのが、この映画の最大の魅力だろう。
観ていて楽しくなる話はどれも純すぎて現実感がないものに思えてしまったが、その分、可愛く美しく見えるものなのかもしれない。
そして終わってみれば、ほんわかいい映画という印象が残るはず。
自分としては、小説家のジェイミーと家政婦のオーレリアの言葉が通じない二人が共有する時間、言語ではない意思疎通が一番印象的だった。
愛とは何だろう。この映画に描かれる愛って、美しかったり、ずるかったり、情けなかったり、独りよがりなものだったり。でも、やっぱりいいものだよって、暖かく魅せてくれている。
最後に。アバウト・タイムであんなに説得力のある素晴らしい父親を演じたビル・ナイのぶっ壊れぶりが最高！
