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椿三十郎のskm818のレビュー・感想・評価

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.1
無駄と思えるところがほぼなく適度にコミカルで演出も台詞もかっこよくで楽しめた。悪役3人菊藤竹でめでてえな。
城代家老の奥方がただたすけられてきゃあきゃあ言ってるだけじゃなくて、むっちゃ天然なんだけど本質を突いたところを言って、三十郎もなんとなく彼女を尊重しちゃってるとこよかったなあ。抜き身の刀の例えとか。そしてあの城代とは割れ鍋に綴じ蓋で、いい夫婦だなあと思った。本筋じゃないけど。
娘も天然でかわいい。何逢引を嬉しそうに母に語ってんだと思うが、お母さんも「いいわねえ」って天然だし、両家の子女というのはこういうものなのかも。
椿の使い方ちょっとわざとらしいが上手い。そしてあの手紙。映画上の演出かも知らんけど、和紙に墨って最強かもしれん。
室戸との対決は必要なのかなとは思ったが、仲代達矢を出す以上、ああいう見せ場はいるのかなと。三十郎の頭の良さは説得力があった。
9人の若者の中で1人だけ前髪の子がいるんだけど、さりげなく兄と思える若者と同じ柄の着物を着て、戦支度の時は兄がチェックしてあげてるのもよかった。どこ見てんだ自分。
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