勝ったのは農民だ

椿三十郎の勝ったのは農民だのネタバレレビュー・内容・結末

椿三十郎(1962年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

過去鑑賞記録です。うろ覚えですが。
『用心棒』のレビューを書いたついでに記入します。

脚本は『用心棒』と変わらずうまいです。
ただし、「緊張と緩和」の振れ幅は今作の方が少しだけ大きいから、そういう意味では今作『椿三十郎』の方が好きかもしれません。

あの奥方の会話の呑気さとか、扉をバタンバタン開け閉めするくだりとかも面白いです。🚪

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ただし、椿三十郎が罪のない与力をやむを得ずとはいえ殺しちゃってるところが、娯楽作として少しマイナスです。⤵️
『用心棒』は、「ほぼ全員、悪人」の町が舞台なので、人を殺すことにあまり抵抗なく感情移入できましたから。
だから、用心棒よりスコアは0.1だけ引いてます。


「水戸黄門」とかでも、

「最初から印籠を出せば罪のない部下は傷つかないし、自分たちが殺されるリスクも回避できるのに、なんで戦わせるの❓」

ってずっと思ってました。

ただ、今作は「傷つける」を通り越して、殺しちゃってますからね。🗡😅

そして、あの決闘シーン。
映画史に残る有名なシーンですけど、あそこで「人を斬る」というのは、まさに「KILL」=「殺す」ということ。
それがどれほど残酷なことかを描いてますが、だからこそあの与力を殺した件は余計に気になります。🩸

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あと個人的には、
社会人になると、「いい刀は鞘に収まる」=「真面目に、普通に仕事をこなすサラリーマン」がどんだけしんどいことか❓分かります。👨‍💼

数年前の学生時代に見ましたが、今見直すと、あの台詞はより心に刺さると思います。💘