テルマ&ルイーズ
午前十時の映画祭にて改めて鑑賞。
テルマとルイーズの旅をずっと観ていたい、そんな彼女たちに夢中になる作品です。
気ままな女性の二人旅に出たテルマとルイーズは、ある不運なアクシデントがきっかけで、楽しいはずの旅行が一転して逃亡劇に変わります。
ロードムービーなだけあって、アメリカの壮大な自然の中を颯爽とオープンカーで駆け抜ける二人がとってもお洒落。その景色を引き立てる音楽も秀悦で、見ていてワクワクするような映像の数々に魅了されていきます。
テルマとルイーズ、この二人のバランスが何とも絶妙。
最初は優柔不断で頼りなさを感じるテルマ、しっかり者で頼りないテルマをリードするルイーズ、その性格が序盤に丁寧に描かれますが、この関係が徐々に入れ替わっていくのが印象的。
テルマがどんどん大胆になっていき、そのはしゃぎっぷりを見ているだけで、観客もその解放感に浸り爽快な気分になりますし、ルイーズの辛い過去を背負い気丈に強く生きる姿に勇気を貰えます。
初々しいブラッド・ピットとベテランのハーヴェイ・カイテルが脇を固め、存在感をみせつつ主役を上手く引き立てているのも、この作品が愛される理由なのでしょう。
固い友情で結ばれたテルマとルイーズの、ラストの解放された笑顔が脳裏に焼き付き、最後まで自分らしさを貫く姿は清々しいものでした。
それにしても、子犬の真似をしたり、銃を持つと人が変わってしまうテルマに、思わずクスッとなりました。