方眼

きみに読む物語の方眼のレビュー・感想・評価

きみに読む物語(2004年製作の映画)
4.0
2004年”The Notebook”。「タイタニック」以降、21世紀になっても連綿と創られるメロドラマ。端正な作りで奇をてらわず、音楽や風景は「愛と哀しみの果て」のマナー。サム・シェパードの父がホイットマンの詩を聞く設定は、話がしまる。粗野で貧乏な南部男、という定型からはみ出すステキさ。本作の新しい観点その1、多重構造。主人公二人の恋の行方だけでなく、語り手の正体でも牽引。人はなぜ物語を必要とするのか、まで少し踏み込む。観点その2、レイチェル・マクアダムス。前半マンガのようなオテンバキャラ、ヘン顔寸前もOK、現代劇のコメディエンヌを戦争挟む代表的ロマンス時代に放り込む。これふまえるとウッディ・アレン「ミッドナイト・イン・パリ」では、さっさと親と一緒に帰国してたので、ユダヤ人と結婚しないことへの皮肉なのかしら。
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