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独立愚連隊西への3104のレビュー・感想・評価

独立愚連隊西へ(1960年製作の映画)
3.9
“前作”との関連性はない。
再登場のキャストは全員別の役柄だが、一部の役は前作と似たような造形や立ち位置なのが面白い。佐藤允、中谷一郎、江原達怡、中丸忠雄、中山豊等々。

前作の西部劇テイストとミステリー感は後退し、代わりに明快≒痛快さが増している。筋立てがシンプルになり喜劇色が強まり、結果いっそう戦争映画らしくなった。とはいえ軍旗にこだわる描写や人の命の重さの話など、反戦と皮肉の利かせ方はより巧みにより強く。

続けて主演の佐藤允に加え、今作では加山雄三が登場。この二人を共に愚連隊に配し、前作での「佐藤允と愚連隊」のバランスから「愚連隊」メインの構成に。より“タイトルに偽りなし”的になったか。

おなじみ東宝脇役+大部屋陣(山本廉と堺左千夫の出番多し)と、その他平田昭彦、水野久美、久保明、天本英世、フランキー堺などの面々が短い出番ながらも作品を彩る。ワンシーンのみの出番だが田村奈巳がとにかく可憐。
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