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タバコ・ロードのひでGのレビュー・感想・評価

タバコ・ロード(1941年製作の映画)
3.4
名称ジョン・フォードという看板。
昔は栄えていたタバコ・ロードという農地に住む貧しい農夫の物語、

ノスタルジックなポスターのように、
観る前は、
当然、牧歌的な哀愁に満ちたヒューマンな
作品を想像していまう。

確かに、映画の締め方は、そうなので、

観終わると、そんな感じが残らないでもないが、、

何というか、不思議な映画、、

とにかく、主役の農夫ジータをはじめ、
出てくる人物の「クセが凄い!」

喜劇調なのだが、どのシーンも
オーバーアクションで、破茶滅茶な割に
笑えないし、かと言って、味わい深くもない。

例えば、空腹のあまり、義理の息子の持っていたカブを家族みんなで強奪するシーン

あまりにもオーバーアクションに貧困の実感と、笑いも得ない奇妙なシーンになってしまった。

1番奇妙に映ったのが、末息子。
サイコパスにさえ見えて、怖い、、、

まあ、そんなヘンテコな感じも、ラストの
ヒューマンな部分と情緒的なカメラワークで、
どうにかこうにか、まとめた!って
感じ。

この終わり方が、ハッピーエンドと完全に
言えないところもミソ。

この先が、決して薔薇色ではないという
温かいけど、
どこがで突っぱねている描き方は面白いと思った。

アメリカ人に限ったことではないが、
開拓の歴史もあるだけに、土地への執着は
強いのかもしれない。

今、まさに行われている大統領選の
青と赤がはっきり分かれた全米地図。

オラが村、オラが土地、オラが州への
思いは、日本人以上なのかもしれないね
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