ほーりー

タバコ・ロードのほーりーのレビュー・感想・評価

タバコ・ロード(1941年製作の映画)
3.5
【俺も今度新車を手にいれる際は讃美歌歌おっかなぁ】

予備知識なしで『怒りの葡萄』みたいな映画かなと思って観たから、そのギャップに激しさにぶったまげた。

ジョン・フォードの『タバコ・ロード』は、アメリカ南部の貧しい白人農民の悲哀をユーモラスに描いた作品。

ただただ色々と言動があかん人ばっかり登場する、そんな映画(笑)

ジーン・ティアニー、ワード・ボンド、ダナ・アンドリュースと20世紀フォックス社お馴染みのスターが出ているが、主役は老優チャールズ・グレープウィン扮する農民。

ジーン・ティアニーはちょっと頭が弱い娘役だったり、ワード・ボンドはDV夫だったり、特にキャラが濃かったのが、怪しげな女伝道師(演:マジョーリー・ランボー)と車欲しさに結婚しちゃう農夫の息子(演:ウィリアム・トレーシー)。

トレーシーのようにギャンギャン騒ぎすぎるキャラクターってどうも苦手。なのでワード・ボンドの鉄拳制裁に思わずスカッとした。

農地を銀行にとられてしまい期限までにお金を工面することになった農夫。

中盤まで奔走する姿がまさにドタバタコメディだが、本当に金策尽きてくると、ガラッと雰囲気が変わり、しんみりとしたドラマになるのも見所。

■映画 DATA==========================
監督:ジョン・フォード
脚本:ナナリー・ジョンソン
製作:ダリル・F・ザナック
音楽:デヴィッド・バトルフ
撮影:アーサー・C・ミラー
公開:1941年2月20日(米)/1988年2月27日(日)
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