しおね

ゆきゆきて、神軍のしおねのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
3.4
「田中角栄を殺す」の車に乗ったおじさん、街であったら絶対に目を合わせないことに全力を注いでしまうおじさんを追ったドキュメンタリー。

殴るわ蹴るわ、「意味のある暴力ならする」と殴って病院送りにした親族に言っちゃうわ、過激すぎる。
主張も「人間の法は悪であり、神の法に従う。最も謝罪すべきなのは天皇」とぶっ飛んでる。

しかし戦争で亡くなった方のお母さんに会って涙を流し、「僕を息子だと思って」と寄り添いながら歌を歌う場面で急に人間味が出てくる。

そう思うとぶっ飛んだ主張も「戦争は人間社会のルールが生んだ悲劇。まっさらな地球に戻って神に従うべき」というのも理解が出来る(共感するかは別として)。

奥崎のやり方は良いのか悪いのか、主張は正しいのか間違っているのか、戦争の全てを語るべきか封印すべきか。

色々な問題が白黒つけずにグレーに描かれていて、深く心に刺さった。