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ゆきゆきて、神軍のりのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
3.2
インパクトすごいなー!ドキュメンタリーだけど割と演出が入ってるみたいだから。奥崎だって本当はこういう人じゃないかもしんないけど、不動産屋と揉めて殺すとか、ちょっと理解が追いつかない経歴で、どうも暴力は割と好きそうだ。あと街宣車や卒塔婆の字がきれい。

奥崎って、劇中でずっとちょっと怪しいんだよな、なんかホンモノっぽいというか…自己実現のための他者貢献に歪みが生じてないですかって感じで。それが戦争によってそうなってしまったのか、そもそもそういう人なのか…元からそういう欲求を多めに持つ人が戦争によって変えられてしまったのか。


ちゃんと観ていたんだけど、後半で実と幸男…? どうやら妹尾って人が二人いることに気がついた時は混乱したよ、そして高見が妹尾なのか。名字が変わってる人が多かったね。報復、まではいかなくとも、奥崎や映像クルーのような人間に見つかる可能性を遠ざけていたのだろうか。

奥崎は、自身が所属していた36連隊内で戦病死した日本兵2名の遺族とともに、生き残った兵士の家に凸して、実は戦病死ではなく、2名は処刑されていたという真相を問い詰めていくような話になっていくんだけど、なんか途中から、理由の説明なく遺族が登場しなくなって、奥崎の身内近辺で遺族替え玉するようになったの、あれこわいよ。
妹尾(高見)のなんて替え玉にしっかり謝罪してて、よくわからないけど戦争反対を人間の狂気が追い越していく。

島本イセコのくだりだって良い話みたいになっていたけれど、戦後40年くらい経ってるんだよ。せめてもう少し早く行けばいいのに。不動産屋を殺して傷害致死で懲役になったのが1956年だったから、その前にタイミングはあったはずだし、早めに行っとけばイセコも息子の没地に立てたかもなのに。そう考えると、あれも本心ではあるかもしれないけど、演出で、映画として必要なフックなのかなって…イセコの気持ちを考えると複雑だよ。

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ああ、それにしてもわたしは、真っ先に仲間に殺されるタイプだろう。声がうるさいし、空気が読めないし、勘も悪い。上司との関係は反抗とゴマスリの2パターンしかない。それに“自分”だけは生き残ると常に考えるような人間だ。最初に食べられるのはわたしだ。わたしのことをまず殺しておかないと、帰ってペラペラ人に喋るだろうし。


SNSで『この作品が無ければ奥崎は村本(古清水)の息子を撃つことなく、最後の収監はなかったのでは』と書いている人を見かけたが、映画がなくても別件で犯罪者になっていただろうなとわたしは思う。インターネットでは『奥崎謙三 神軍戦線異状なし』というファン?らしき人が書いていたブログにも辿り着き、みじめさを内包しながら生きた晩年の様子について読むことができた。この人も捕虜にならなかったら食われている側だろう。生き残って、長生きできて良かったよ。奥崎は戦争の被害者として昭和天皇に責任を問い続けながら、戦争に参加した加害者としての側面も持っていて、それがやましさになって表層にあがってくるのかなとか、勘違いだったら申し訳ないけど。

ほんと、戦争はごめんだね。

沢木耕太郎が奥崎謙三について書いているらしいので、読んでみようとも思ってたんだけど、ブログの記事をいくつか読んだら、もういいやとなりました。

奥崎謙三 神軍戦線異状なし
https://web.archive.org/web/20251115195937fw_/https://blog.goo.ne.jp/okuzaki_kenzo

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監督の原一男という人物、Wikipediaによるとハメ撮りの元祖らしいよ。

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