マレムリン

ゆきゆきて、神軍のマレムリンのレビュー・感想・評価

ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)
4.2
ヤバいおじさんの珍道中映画かな?という適当な先入観のみで見たがぶっ飛ばされた。
奥崎謙三のヤバすぎるパーソナリティーはもちろん衝撃なのだけれど、本当に戦慄したのは、戦時ニューギニアでの食人行為が次第に明らかになって行く過程だった。平和な戦後の日本で淡々と語られる「白豚」「黒豚」。『野火』を地で行く地獄絵図。犯人探しの構成こそ取っているが、出てくる人皆が戦争に人生を滅茶苦茶にされている。