このレビューはネタバレを含みます
【上手な生き方ができない、昭和の不器用な男の人生。】
高倉健さん演技うますぎ。
昭和の男が世界一似合う。
あと小林 稔侍さんもめちゃめちゃうまかった。いい仲間って感じがめちゃめちゃ泣けた。
あとなんと言っても音楽良すぎ。
坂本龍一さんさすが。天才。
音楽だけでもめっちゃ泣ける。
誰かが鉄道員を継ぐのが話の展開になるのかと思ったら、ファンタジーな方向に進んでよかった。
たしかに都合が良すぎることとか、美化されすぎてるところもあるかもしれない。
でも、ずーっと人生かけて鉄道を走らせた男にはこれくらいの奇跡が起きてもいいと思う。
「鉄道員だからね。」でなんでも済ませちゃう乙松さんは褒められたものじゃないけど、素直になれず不器用にそういう言葉を言ってしまうのは、人間らしいというかリアル。
こういう生き方しかできない人もいるんだよ。二人に優しくできなかったことめちゃめちゃ悔やんでたし。
人はみんな完璧じゃないっていうか。
人と話したり優しくするのが得意な人もいれば、鉄道を走らせ続けるのが得意な人もいるし、人それぞれ出来ることとできないことは違う。
あの時もっと優しくしていればよかったとか、みんな思う時あると思うけど、仕方ないよね。
最後まで制服着て雪のホームで死ねたことは、乙松さんにとって最高の最期だったと思う。
「昭和の男像」は全て褒められるものじゃないけど、平成と令和に生きる俺達も見習うべき部分がたくさんある。昭和と平成のいいとこ取りな男になりたい。
大学で地域とか地方とか勉強してるから、もっと勉強したいと思った。
いい景色とか人情とかがなくなってしまうのはやっぱり寂しいし、もったいない。