ブラウンソースハンバーグ師匠

BLUE ブルーのブラウンソースハンバーグ師匠のレビュー・感想・評価

BLUE ブルー(1993年製作の映画)
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俺ちゃん昔に映画館行ってサ!
売店にこの映画のDVD見つけた!
俺ちゃん今も昔もトモダチいなくてサ!
この作品の所感が欲しくて聞いちゃった!
「この映画って面白いですか」
そしたら店員のちゃんねーこう言った!
「それは人を選びますね」
それでこの映画観てサ!
俺ちゃんけっこう楽しんじゃった!
店員のちゃんねーに倣うなら、俺ちゃんはこの映画に選ばれたってことになるよね!
でもサ!思い出したの!
あのとき店員のちゃんねー警戒してた!
俺ちゃんがデレクジャーマン作品で女性を釣る、エクストリームナンパ師なんじゃないかって!
そう顔が言ってた!
つまりサ!
SO!
本当に「人を選ぶ」のは、映画じゃなくて、人間でしかなかったってワケ!!
Whoooooooooooooooooooooooooooooooooooooo(了)




という、深夜に書いたであろう放屁の残骸は、この映画の青色を鈍色に変える力を持っていない。
強いて言うなら、過去のおれによっておれ自身がブルーにさせられたというくらいである。

視覚を失うと、他の感覚が鋭敏になるという話はよく聞くが、この映画も正に、青一色の外側で鳴り響く音をキャッチすることで、想像上で拡張していく世界のダイナミズムがあるように感じた。
視聴前は、実験性をこじらせた天の声が「ちみたち!代わり映えしない映像にヒヤヒヤしたんじゃないの~!?ヒヤヒヤ!でもさ~、これを一種の禅と捉えてくれちゃってもいいっちゃね~!!」とか、「本編終了まであと30分!あと30分!頑張っちゃね~!!」とか、直接語りかけてくる映画かと思ってたけど、違った。
この神聖な空間に似つかわしくない、暴力的で下品な言い回しあり。『ザ・ガーデン』を観たときも思ったけど、あえてスノッブな要素を持ち込む性癖というか、そこから批判性めいたものを感じる。

ラスベガスのスフィアでかけて、全面青一色に囲まれたら没入感すごそうだ。