けんぼー

ニューヨーク1997のけんぼーのレビュー・感想・評価

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)
3.1
2021年観賞21本目。
ツッコミどころはあれどこの時代にしては頑張った作品。

僕は「メタルギアソリッド」というゲームに中学生の頃に出会い、その作品の現代的なテーマや重厚なシナリオ、魅力的なキャラクター、革新的なゲームシステムにハマり、歴代のシリーズをプレイした。その主人公が「スネーク」という、大塚明夫さんが声優をしているカッコいいキャラクター。そんなスネークの元ネタがこの映画の主人公ということを恥ずかしながら最近知って急いで鑑賞した。

物語の設定は良かったと思う。犯罪が増加して隔離された近未来のニューヨークを舞台に、主人公スネークが大統領の救出に向かう。序盤の大統領機墜落からスネークに救助命令が出て、いざニューヨークに向かう辺りまでは結構楽しめた。

が、その後の展開がちょっとグダグダでツッコミどころもあって冷めてしまった。隔離された犯罪都市という、いくらでも面白い展開にできそうな設定だが、それを活かしきれていない感じ。魅力的なキャラクターも少ない。というかほぼいない。

もうちょっとキャラクターの掘り下げやアクションを工夫したら観客の興味を引っ張ったまま物語を進めることができたんじゃないかなあ。雑味が目立つ。

特に主人公スネークをもっと丁寧に描くべき。どんな悪いことをして捕まったのか、なぜ超有名人なのか、という説明がなく、背景が全然わからない。

現在公開中の「新感染半島」はこの作品をグレードアップしたような作品だと改めて実感。こういう舞台設定の物語は、「潜入までのワクワク感」「潜入してからのハラハラ感」「脱出の爽快感」が大切なんだと自分なりに理解できた。

続編の「エスケープフロムLA」も見てみよう。

2021/2/14鑑賞