Melko

ニューヨーク1997のMelkoのレビュー・感想・評価

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)
4.0
「別の取引がある。休んでいる間に考えろ。お前に仕事をやる。最高のチームだ、スネーク。」
「……プリスキンと呼べ。」

いや〜〜これは見る順番間違えたな笑
この前見た2作目とこの1作目で雰囲気が違いすぎてビックリ!
2作目はLAが舞台だったが、1作目はN.Y.が舞台。それも、なんだかんだ明るくテンション高いギャングが集まってたLAと違い、こっちはジットリ湿った無口なギャングたち。
軍隊の元エリート スネーク・プリスキン。特赦と引き換えに、無法地帯で孤立無援の中、奪還作戦を決行。自身の命のタイムリミットも迫る。ここも2作目とまるきり同じだが、この1作目の、とにかくジメッと暗くテンションの低い世紀末な感じを見てると、2作目がいかにフザケまくって作られたかがわかる笑
2作目までの15年の間にテクノロジーも進化し、不良とは、の概念も大きく変わったのだろう。この作品に出てくるギャングたちの身なりは、マイケル・ジャクソン ♪ BADのMVに出てくる、駐車場の不良たちみたい笑
出でたちはなんだかコミカルなんだけど、とにかくテンションが低くて余計な会話をしないのが、まじめにギャングやってる感があって、どことなく画が引き締まる。
ただ、リアルに混沌とした時代背景もあったのだろうか、決闘場に集うギャング達の熱量と声量がハンパなくて驚いた。2作目の方が人数多いと思うんだけど、、あとから声足してたりするのかな?

2作目→1作目の順にきたことで、南米から北欧へ旅したぐらいの温度差。笑

あとは、ターゲットの位置を見失い途方にくれる中で倒れてた椅子を直して座るところや、決闘場にブーイングの中迎え入れられる場面など、2作目のありとあらゆるカットがこの1作目を踏襲してることがわかって、なんだかホクホク。

そうゆう意味では、逆の順番で見たことで、2であんなに枯れてたプリスキンが1ではこんなにイキイキしてたのか!っていう嬉しいサプライズを頂いた気分。笑

次から次へ出てきて、スネークの脇を固めるキャラ達も、刹那的でありながらなかなかの個性。
特に、エイリアンのリプリーみたいな髪型に顔面で、爆乳のマギーがなかなか男気があって推せる。しかも谷間がバッチリ見えるロングのワンピ(無法地帯らしく裾はビリビリ)にハイヒールで逃げるなんて、グロリアを思い出したわ。
そんなマギーの彼氏ブレイン役がハリー・ディーン・スタントン!ラッキーの超おじいちゃんなイメージしかなかったけど、ここでは渋いキーマンを演じていたわ。
あとインパクト面での個人的MVPは、最初に大統領の指持って登場した、サイコな爆発頭だな。

地味に優秀というか私に刺さったのはBGM。終始暗めの画の雰囲気もそうだけど、さながらブレードランナーのような独特の落ち着いた電子音楽。
デュークの車に鉢合わせる場面など、ここぞってエンジンかかる時に流れる、シンプルなテクノみたいな曲も良かった。

まぁあとは、推しの大奮闘です
この時30歳、2作目は45歳かぁ。
比べると、お顔が幼いし、声も高い笑
(2作目は低すぎて聞こえんかったもんね…)
ただ、銃撃よりも肉弾戦の方が多いし、コチラの方が動きに小回りが効いてる。が、そのせいか、勢い余って左を向いた時に、眼帯の下からお目目がのぞいてるのが見えちまったわよ…笑
ボウガンで足を撃たれ頭を殴られ気絶しながらも、目覚めた次の場面ではザンギエフみたいな奴とプロレス決闘…スネークちゃん諦めない、がんばる🥲
何かと人に銃を向け、悪態をつきまくりの不良なんだけど、やると決めたら最後まで諦めないその男気が素敵!(命懸かってるからね)
味方からもやられまくりながら、ほんの少しやり返すラストも2と同じだが、コチラはアッサリ。でもしっかりカッコいい。そしてやはりタバコ🚬

1を見た後にまた2のスネークに会いたくなる。結果、1も2も好きです。
Melko

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