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大列車作戦のmhのレビュー・感想・評価

大列車作戦(1964年製作の映画)
5.0
パリ解放間近の頃、ナチスドイツに盗まれそうになるフランスの至宝(主に印象派の絵画)を大きな犠牲を払ってでも止めるレジスタンスたちの話。
史実に基づいたほうは「ミケランジェロプロジェクト」とかで、こっちは一目瞭然のエンターテイメント作品。
機関車を使った大迫力のアクションが売りで、これが実際、めちゃすごい。
こちらに向かってくる列車のあとから爆撃されてたり、走っている機関車に飛び乗ったり、蹴落とされたり、実際に機関車を脱線させるのだけでも三回はやってる。装甲機関車のかっこよさがやばかった。
特撮ゼロで、全部実写なのやばい。
脱線した機関車を線路からどかせたり、レールを直したりする様子も、けっこう詳しく写してくれる。
どう考えても制作スタッフに鉄がいる。
ストーリーの転がりがよく、ちょっとありえん展開でも力技でねじ伏せてく感じがいいね。
絵の価値をわかっているナチス親衛隊と、絵の価値がわからないレジスタンス分子の対峙がまたいいんだ、これが。
ナチスドイツ的に印象派の絵画は「退廃芸術」として排除対象だったのだけど、序盤にそのあたりのこともフォローしてあった。芸術的価値はないのに取ってあったみたいなロジック。
史実を踏まえたうえで、ここまで創作するのがいいよね。
面白かった!
mh

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