ダーク魔カスコス

地下鉄のザジのダーク魔カスコスのレビュー・感想・評価

地下鉄のザジ(1960年製作の映画)
2.7
🚇地下鉄のザジ🚇
〜10分ごとに分けてくれ〜

こういうのをスラップスティックコメディって言うんでしょうか。ドタバタ劇。

早送りのような動きと、アニメのような編集や表現で、独特の雰囲気を出しています。

例えば、登場人物がサッと漫画のような爆弾を取り出します。導火線をフーフーして消そうとしますが結局爆発します。爆発しても死にはしません。

まるで「チャップリン」と「トムとジェリー」と「ふしぎの国のアリス」でも混ぜて見ているような感覚。


パリにやってきた女の子ザジが、好き放題に動き回るんですが、かなりきつかったです。もう無茶苦茶でストーリーというストーリーもないので、ネタバレもクソもありません。

ザジがかわいいので60分くらいはなんとか我慢して見られましたが、それ以降は「まだ残り30分もあるのか😨」と苦痛でした。


🎬何やってんのか分からない
とにかく登場人物がただふざけているだけなので、何をしたいのか全然わかりません。

ラスト30では一体何をしているのか分からなくなったので、一切興味を持てませんでした。

トムとジェリーだって、ただ無茶苦茶やってるんじゃなくて、追いかけっこという本筋があるのに、本作では何もない気がします。あるとしても分かりません。


🎬かわいくない
トムとジェリーはかわいいです。ふしぎの国のアリスに出てくるキャラクターだってかわいい(もしくはキモかわいい)です。

本作では、ザジを差し置いて、大人たちがずっと訳のわからんことをやっています。そういうところでは、かわいさなど微塵もありません。

いい大人が何やってんの?って気持ちになります。


🎬長い
それでも最初の方は面白かったです。10分×9話くらいのドラマシリーズなら見れたんじゃないでしょうか。

それ以上の集中は酷です。


🎬撮れそう
しかしいいところもあります。この映画には編集技術がとことん使われています。たとえば、しょっちゅうキングクリムゾンが発動して、登場人物がワープします。

しかし、現在ではこの程度の編集ならば、iPhoneがあれば簡単に出来てしまいます。

「あれ?俺でも撮れるんじゃね?」

という感情が湧いてきて、創作意欲が高まるでしょう。誰でも映画を撮れる時代だと気づかせてくれる作品ですね。


ラスト20分くらいは1.5倍速で見ました😨こんなこと滅多にしないんですけど、苦痛に耐えきれず・・・

どんなクソ映画も等倍速でしっかり見ているのに(ランドシャークとか)ちゃんと作ってある本作にこんな仕打ちをしてしまった・・・

おお、神よ!許したまへ!😱