テオブロマ

地球へ・・・のテオブロマのレビュー・感想・評価

地球へ・・・(1980年製作の映画)
3.1
竹宮惠子原作の劇場版。10年くらい前に原作既読、アニメ版も視聴済み。

原作には説明不足な部分もあると原作者自身が語っていた分、アニメ版が補足やアレンジを加えながら24話かけてじっくり作られていたのと比べると、どうしてもこの劇場版は足早だし詰め込み感が否めない。そういう意味で本作を初『地球へ…』にするのはあんまりおすすめできないけど、とにかくよく動くし、メカ類や独特な形をした艦、バトル描写などが熱く良かった。フィシスの髪のツヤや惑星ナスカでのあれこれの作画はえげつないレベル。

原作ともアニメ版とも結構違う所が多くて、トォニィの父親がジョミーに変更されていたり、それによりトォニィがジョミーをグラン・パと呼ばなかったりする。あとマツカが声優の関係で女の子にしか見えないし死なない。シロエの設定は原作寄りで良かった。人間でありながら体制に反抗したことに意味があると思うし、アニメ版のシロエの解釈はちょっとな〜と思っていたので。

原作、劇場版、アニメ版、みんな違ってみんないい。個人的には、原作を読んで設定を把握した上で、観やすく再構築されたアニメ版を観るのが理解と考察が深まっていいと思う。
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