ブタブタ

恋する惑星のブタブタのレビュー・感想・評価

恋する惑星(1994年製作の映画)
4.0
初めてお付き合いした彼女(現・奥さん)と映画の話しになり彼女に勧められてうちで初めて一緒に見た映画。
(因みに僕が勧めたのは『エル・トポ』)
正直恋愛映画には全く興味がなくて気が進まなかったのですが面白かった!(同じく勧められて一緒にみた『リリィシュシュのすべて』は見てて余りに退屈で苦痛だった(笑))

カメラワークとか映像とか、村上春樹みたいなセリフとか色々解説を参考に改めて鑑賞。
仏ではレオス・カラックスが、80~90年代に復活?したヌーヴェルヴァーグ映画の隔世遺伝みたいな才能で香港ではウォン・カーウァイ。
でもやっぱり映画のストーリーや内容よりもこの世界の空気と言うか、流れている時間、雰囲気といった物こそがこの作品の本質なのかも。

80な~90年代の香港の街は本当に『ブレードランナー』で(と言うか向こうがモデルにしてるんだろうけど)ギラギラとしたネオンが輝く中での警官223号(金城武)のモノローグが被るのもこれまたデッカードのナレーションがある最初のバージョンの『ブレードランナー』みたいです。

雑多で様々な人種で溢れる都市と《警官223号》《警官663号》という記号化された主人公達や交わされる詩的なセリフ、ポップアートみたいな画面と映像はまるで江口寿史の漫画をそのまま実写化したらこうなるのではと思うほど。

ちょうど同じ時代の日本のトレンディドラマにも雰囲気が似てて、当時の広末涼子・宮沢りえ主演のドラマみたいだなとも思ったんですが、自分はその頃のトレンディドラマを思い返してみたら全く見てないのできっと記憶の中で捏造されたトレンディドラマ何でしょう。

フェイ(フェイ・ウォン)がファイナルファンタジーの主題歌歌ってるあの歌手のフェイ・ウォンだとはかなり後になってから気付きました。
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