タケノコ

恋する惑星のタケノコのネタバレレビュー・内容・結末

恋する惑星(1994年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

後半のストーリーについて
警官633号の部屋は彼の心であることを示唆しているのでは。
まず序盤で彼女に振られた彼は部屋に一人ぼっちになってしまいます。
そして部屋物にまるで生きているかのように語りかけ、小さくなった石鹸をもっと自信を持てと励まし、水を含んだボロボロのタオルには涙をしぼってやり、気分はどうだと聞いてやる。そして後半では水浸しの部屋が悲しんでいるとまで言っています。
そして警官が出会うフェイという名の女性。
彼らの会話の場面はそれほど多いとも言えず普通に見ているとなぜ警官がフェイの事を気になったのか謎です。
そこで目を向けるのがフェイが警官の部屋へ入って行う数々のいたずらです。
警官の部屋へこっそり入り、CDやらカーテンやら缶詰やら、色々な物を取り替えたり、女性の影を探す情景を彼の心の中と見立てたとしたら、彼の心を自分の色に変え、痩せた石鹸やボロボロのタオルも新しくしようと試みる彼女の行動そのものが彼の心へのアプローチに見えます。
そして、彼は自分の部屋(心)が少し変わったことに気づき、また、最後には彼女が自分の部屋(心)にいることにさえ気づいてしまい、次の場面で彼女をデートに誘う。
結果的に彼女はデートに現れませんでしたが、彼女が部屋に残した、彼女の好きだったCDを後に聞いていることからも心の変化がうかがえます。

こうして彼らの実際の会話描写はほどほどに、部屋を心に見立て、変化していく様子を描いているのではないでしょうか。

ただの妄想です。笑
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