えいがうるふ

恋する惑星のえいがうるふのレビュー・感想・評価

恋する惑星(1994年製作の映画)
3.1
恋愛映画のアイコンとして醸す雰囲気がすごい。が、逆に言えばその雰囲気しか無い。金城武にはまってた若い頃に飛びついて観たものの途中で眠くなってギブアップしたと思われ、内容をほとんど覚えていなかった。WOWOWでやってたので何十年ぶりかに改めて観てみたが、改めてびっくりするほどつまらなかった。

話はともかく目の保養にはなるだろうと思っていたのだが・・・・
イケメン二人はとにかく若い。今となってはここまで若いとガキに見えてどうでもよくなる。私は知性に色気を感じる方なので、そもそもどちらもキャラが脳内お花畑すぎて全く惹かれなかった。
ブリジット・リンの脚はとっても綺麗だけど顔の骨格がまんまアジア人なので、金髪ウィッグがどうしても仮装めいて見えてしまう。新宿二丁目あたりを闊歩していそうな綺麗なゲイのお姉さんという感じ。その点、フェイ・ウォンのベリーショートはすごく似合ってて可愛いかった。でも役柄が不思議ちゃん通り越して普通に犯罪者なので共感性はゼロだった。ちょっとアメリを思い出した(笑)

繰り返すがそれでも雰囲気だけはたっぷりある。ウォン・カーウァイならではの色彩が流れ出すような映像美は確かに素晴らしく、どのシーンどのカットを切り取ってもお洒落なポストカードになりそう。斬新な映像表現の恋愛もので香港映画のイメージを刷新した功績も大きいとは思う。
これが日本で絶賛された公開当時、日本は暗いニュースが続いていて、とにかく深く考え込まずに美しい映像や耳障りのいいふわふわしたセリフにぼんやり癒やされたい人が多かったのだろうか・・・なんてことまで考えてしまった。