三畳

春琴抄の三畳のレビュー・感想・評価

春琴抄(1976年製作の映画)
4.2
これはこれで👍

佐助の複雑な心境や、春琴のひねくれた傲慢さなど、映像で描ききれないところはばっさりカットして美化。
最小限のナレーションで、主演2人は与えられた役柄を誠実に一生懸命演じているように感じた。
だからスケールダウンしてもなお純粋な恋愛映画として胸打たれた。

谷崎潤一郎は一体どうやったらこんなシチュエーションラブ思いつくんだろうね。ラストはあまりにも有名だけど、知らない人が見たら直前まで何をするのか想像もつかないんじゃないかな。あと、足は映ってたけど足フェチで興奮してたりドMな性質は見えなかったかも。

なんといっても利太郎!映画オリキャラかと思っちゃった。そのくらい原作では影が薄く、本作では主役級に良かった。わかりやすい金持ちのかませ役であり害悪になってゆくポジションだけど、演技力なのかとても惹かれる!誰?津川雅彦さん…マキノ家の人なのか。

山口百恵という人についても初めて調べた。私は潮騒しか見てないけど、なんとなく三浦友和と2人でたくさん共演してるのは知ってて、もしかしてと思ったら結婚してるの!すげー!少女漫画じゃん!しかも全盛期に引退したとは。そんなアイドルがいたのね。

春琴抄という小説は改行がひとつもないので面食らうけど読み出すとむしろぜんぜん読みやすいし超面白くて大好き。そのうち内容の感想も書くかも。

今は初めて見たパラ陸上ににわかに感動して目の見えない人の映画を見ている!
三畳

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