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スター・ウォーズ エピソード4/新たなる希望のMASAYAのレビュー・感想・評価

4.5
【A long time ago in a galaxy far, far away....】

1999年、ファントム・メナスの公開に際して親が近所のレンタルビデオショップで旧三部作をレンタルしてきた。

それが自分とスター・ウォーズの出会いです。
4歳にして一目で虜となりました。生まれてはじめての"好きな映画"だったと記憶しています。以後17年間マイベストSF映画として君臨し続けているのです。

オルデラーンの王女レイア姫を乗せた小さな小さなタンティブⅣに銀河帝国軍の主力戦艦、全長1600mを誇るインペリアル級スター・デストロイヤーがスクリーンいっぱいにところ狭しと迫ってくる、こもあまりにも残酷且つ強烈なオープニングはいつ観ても涙が出そうになります。

そしておそらく人生で初めて一目惚れしたと言える場面が、銀河帝国の悪の化身、暗黒卿ダース・ベイダーの登場シーンです。
数体のストームトルーパーに続いて黒いマントを靡かせながら最後に姿を現したのは一人圧倒的な存在感と威圧感を放つ漆黒のフォルム。2.02メートルもの巨体。伊達政宗所用の黒漆五枚胴具足をモデルにしたとされるヘルメットとマスク。僅かに琥珀色がかった感情を感じさせない冷酷な2つの瞳。左右非対称なフェイスに三角形の口元。

美し過ぎます。

あのヘルメットが描く曲線、ジェームズ・アール・ジョーンズの機械合成の声、姿に立ち振舞い、何から何まで大好きです。
ダース・ベイダーを超えるアンチヒーローは存在しないのではないでしょうか。

特に好きなのがフォースの力を軽視する者への態度です。デス・スターの会議室にてフォース・チョークでモッティ提督の首を締めるシーンなんかは見る者に恐怖心を植え付けます。
また、あのシーンからは常に戦いの最前線に身をおくことによって異例の昇進をはたしたダース・ベイダーへの軍幹部らの嫉妬や軽蔑なんかも伺えます。

表情からは感情が読み取れない分、身振りと台詞のみによって訴えかけてくるため、より一層周りを震え上がらせるんですよね。

ちなみにダース・ベイダーといえば光沢のあるフォルムを思い浮かべると思いますが、『新たなる希望』ではそこまで光輝いていませんし、むしろ使い古されたヘルメットと装甲服の印象を受けます。


さて、ここからは観点別にレビューをしていきたいと思います。

①ストーリー
やはりスター・ウォーズといえば年齢層を問わず楽しむことのできるストーリーが素晴らしいです。
未来のない20歳の少年が惑星を飛び出し銀河を救うというなんとも夢のある物語に、ジョージ・ルーカスの人生を反映させたかのような内容。
ヒーローがいて悪役がいるというシンプルで前向き且つ純粋な娯楽映画であることが多くの人を魅了して止まない要因でしょう。

史上最強のスペースアドベンチャーでありながら、ロマンチックファンタジーの側面も持つスター・ウォーズ。これだけ社会的影響力のある作品は世の中に存在しないと言っても過言ではありません。

②キャラクター
先述したようにダース・ベイダーが群を抜いているのは置いておき、それ以外のキャラクターも個性溢れるものばかりで、ファンがどのキャラクターが好きという話題で盛り上がれるのもスター・ウォーズならではだと思います。

丁寧で流暢に様々な言語話すC-3POと、電子音と僅かな動きで感情を表現するR2-D2のやり取りはいつ観ても微笑ましいですし、チューイとハンのコンビも絆を感じることができて好きです。
髪型が微妙でもプリンセス・レイアが果たす役割というのはとても重要です。


③戦闘シーン
個人的にスター・ウォーズシリーズが好きな理由はここにあります。
そもそもライトセーバーという発想からして脱帽です。クリスタルにより発色し、熱を帯びる光刃だなんていったい誰が思いつくのでしょうか?セーバーがぶつかり合う音なんて最高ですよね。どうして興奮せずにいることができましょうか?4歳の自分はあの剣がカッコよくてカッコよくて堪りませんでした。

そして描かれるダース・ベイダーVSオビ=ワンの師弟対決。派手さはなくとも深みのあるものに仕上がっています。
なぜ姿を消したのか理解できなかったのも懐かしい思い出です。

逆に大規模なものと言えば〈ヤヴィンの戦い〉でしょう。
敵の攻撃にもびくともしない超物質反応炉を兼ね備えたデス・スターの唯一の致命的な弱点、メインリアクターに直結した小さな排熱孔をピンポイントで狙うという超難関なミッションにまず驚きですよね。さらに捨て身の覚悟で挑んでくる凄まじい競争率を勝ち抜いたエリートパイロットが乗ったタイ・ファイター2機を引き連れ襲いかかるダース・ベイダー専用機タイ・アドバンストx1とX-wingの交戦は手に汗握る展開となっています。

④クレジットと音楽
「A long time ago in a galaxy far, far away....」の直後にジャーンっ!と始まるテーマソングとともに下から上へと流れるオープニングクレジット、ここでテンションのバロメーターが半強制的に跳ね上がります。もはやスター・ウォーズの世界へいざなうための不可欠なな儀式の様なものですよね。

エンドクレジットも興奮冷め止まぬなか間髪入れずに切り替わるのが逆に素敵です。
普通だったら「ラストの余韻に浸らせろ!」となるのですが、スター・ウォーズシリーズだけはその演出を期待してしまいます。何というかまだまだ現実に戻さないぞという感じがして良いんですよね。

~おわりに~

特別篇、DVD版、Blu-ray版、様々なバージョンで観てきましたが、やっぱり"Episode4 A NEW HOPE”が表記されていないリミテッド・エディションにに収録されてる劇場初公開版が1番好きです。

まあ何が言いたいかというと、スター・ウォーズは史上最高のエンタメ作品だということです!


May the force be with you !

2018.9.1 東京国際フォーラム
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