こたつむり

赤ちゃんの逆襲のこたつむりのレビュー・感想・評価

赤ちゃんの逆襲(2003年製作の映画)
3.2
♪ こんにちは 赤ちゃん あなたの笑顔
  こんにちは 赤ちゃん あなたの泣き声

赤ちゃんの逆襲。
それは、虐げられた新生児が哺乳瓶片手に蜂起する物語…赤ちゃんよ、立て!悲しみを怒りに変えて、立てよ、赤ちゃん!

…ではありません。
不慮の事故で死んでしまった男性が赤ちゃんとして生まれ変わり、父親(前世で恨みの対象)に復讐をする…という物語です。要は“生まれ変わり”系ですね。だから、普通に楽しめる物語。

…ではありません。
何しろ、本作はフランスのコメディ映画。もうね。エグいんです。マジでエグいんです。フリースタイル具合にエグいんです。15歳未満禁止のレーティングも納得なんです。

特に食事しながらは無理。
普通に“んこー”や“げーろー”が出てきますし、赤ちゃんが生まれる瞬間も無修正。勿論、特撮ですよ。生誕は神聖なる行為ですよ。でもね。

食事しながらは無理無理無理無理こたつむり。
ポテチ片手に…なんてスタイルは止めたほうが吉です。あと、人物描写も毒素100%。母親と祖母が自分勝手極まりない…というのは許容できたとしても。無関係のお婆さんが色キチガイて。

意味が分かりません。
エロ小説を読んでもらって興奮して男性を求める場面があるんですが、いや、それ自体は悪くないかもしれませんが、色々と想像させる場面を挿入する必要性が分かりません。

あと、分からないと言えば。
本作が“誰向けに作られた”のかも分かりません。勿論、子供たちではないし、親に訴求しているようには見えません。あえて言うなら、虐待する親…なんでしょうかね。うーん。

まあ、そんなわけで。
色々と「ノン!」と言いたくなる物語。
唯一の見どころは実際に赤ちゃんを起用したところ。ちょっと不器用なハイハイだったり、小さな手で何かを掴んだり…計算できない動きが可愛らしいです。これはさすがにヒロイン枠(だと思う)のレオノール・ワトリングも太刀打ちできませんね(彼女も十二分に可愛らしいのですが)。
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