西東京

ミズーリ横断の西東京のレビュー・感想・評価

ミズーリ横断(1951年製作の映画)
3.8
ビーバー猟師の生活、インディアンとの交流と戦いが主人公の息子の口から語られる異色西部劇。
北部っぽい(ミズーリだから中西部?)景色を入れたショットがいちいち素晴らしく、冷たそうな自然の空気をたっぷり含んでいる。ラストの疾走する馬に吊られた赤ちゃんの追跡劇、台詞もなくどこか神聖な雰囲気さえまとっている。
ただ、全ての核であるビーバーも猟も全く出てこないのは致命的で、もちろん映っていないところでやってるのは分かるが説明的でも映像でないと結局こいつら何のためにこんな頑張ってるんだという部分の説得力が欠けてくる。
対してたっぷり時間をとったダンスや喧嘩のなんでもない楽しい場面。クラーク・ゲイブルが風呂に入って男前になり、先住民の妻がフライパンを落として気絶するバカバカしさも微笑ましい。人は死ぬけど、流れてる時間はのんびりしてあたたかいのがこの映画の魅力。片腕の人や義足の人が当たり前にいるのもいい。
ウェルマンは変わった西部劇が多いが、特に異色の『女群西部へ!』と同年に撮られてる。
西東京

西東京