あんがすざろっく

ショート・サーキット2/がんばれ!ジョニー5のあんがすざろっくのレビュー・感想・評価

4.0
中学時代、毎学年の年度末に映画鑑賞会なる催しがありました。
先生が選んだ映画を1本、映画館を貸し切りにしてもらって鑑賞する行事です。
1年の時はスピルバーグの「太陽の帝国」を鑑賞し、3年の時が「フィールド・オブ・ドリームス」、そして2年の時が今回レビューをあげる「ショート・サーキット2 /がんばれ!ジョニー5」です。

そんなに面白かった記憶はなかったんだけど、ネトフリで配信されてたので、久しぶりに見たくなり、30年ぶりに見返しました。

あれ、こんなに色々詰め込まれた作品だったっけな。
何気に面白かった‼︎
80年代の手作り感がたまりませんね。


軍事用に製造された人工知能ロボット、ナンバー5は、落雷を受けた衝撃で感情を持つようになる。
軍から逃げたナンバー5は、交流を持った女性の助けを借り、モンタナの奥地で密かに暮らすことに。

これがパート1のあらすじ。

パート2は、そのナンバー5の生みの親であるベンジャミンを主役に、彼の元に再び現れたナンバー5が大都会で巻き起こす冒険と騒動が描かれます。

ナンバー5は自らを「ジョニー5」と改名し、ベンジャミンを助けようと、彼の仕事の手伝いを買って出る。
好奇心の塊のようなジョニー5は、大都会でジッとしていられない。
何を見ても、どこを歩いても、「インプット」したいものが溢れている。
だけどジョニー5が理解したくても、どうしても理解できないもの。
それは人間の気持ち。
人間の考えること。

僕だって生きてるのに、どうしたら受け入れてもらえるんだろう。
ちょっとジョニー5の背中が切ない。

やがてベンジャミンとジョニー5は、良からぬ陰謀に巻き込まれることに。
信頼していた人にまで裏切られ、ついにジョニーの堪忍袋の緒が切れる‼︎


ピクサーの「WALL・E」を観た時に妙に懐かしかったのは、WALL・Eのデザインが、ジョニー5を平たく潰した姿にダブってしまったからですね。

ヒロインのシンシア・ギブが可愛い‼︎
あまり多作な女優さんじゃないんですね。
公開した当時は、雑誌の「スクリーン」とかでグラビアが載ってた記憶があります。


改めて見てビックリしたのが、ダイハードのネタが入っていたこと‼️
だけど、これも何だか不思議なんですよね。
調べてみたら、ダイハードと本作、全米公開も日本公開も1週間の差だったんです(全米はダイハードが先で、日本ではショート〜の方が先に公開されてます)。
ダイハードの名前は公開時はそこまで認知されてなかったはずだし、後から吹替で付け足したのかなぁ。
たまたま偶然、ダイハードの名前が出てきただけなのか。それとも製作時から、ダイハードの大ヒットを予見していた(他社の映画なのに…)?


それからバック・トゥ・ザ・フューチャーのパロディ(車の後ろに掴まってスケボーやるやつね)も披露。

ラストも何だかホンワカした終わり方。
でもこれがいいんだな。

今同じテーマで映画を作ったら、きっとこんなハートウォーミングな作風にはならなかったでしょう。
80年代だからこそ出来た、映画らしい楽しさのある作品です。
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