ぴろ

老人と海のぴろのレビュー・感想・評価

老人と海(1958年製作の映画)
2.8
海と共に生きてきた、ある老いた漁師の物語。ヘミングウェイの同名小説の映像化作。
キューバのある漁村の漁師 サンチャゴは、腕のいい漁師だったかつてと違い、もう何十日も不漁が続いていた。彼はもう老いさらばえてしまったと町の人は言うが、老人は気にしない。ある日、いつものように漁に出た老人の釣り糸に巨大なカジキがかかり、老人と自然の壮絶な闘いが始まる…

朗読劇のようなナレーションと、古い映画特有の色褪せた映像、そしてキューバの漁村と海原の風景が観るものに何とも言えないノスタルジーを感じさせる。

漁は運次第。全てをあるがまま、なるがままに受け入れて生きる。しかし、それは運命に流されている訳ではない。友人に等しいカジキと魂をぶつけ合ったように、目の前の事にただひたすら真剣に挑む。現代人が忘れてしまっている、人間の生の本質的なあり方を示唆しているように感じた。
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