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国際諜報局のcatmanのレビュー・感想・評価

国際諜報局(1964年製作の映画)
5.0
私のオール・タイムフェイバリット『パーマーの危機脱出』はシリーズ第2作、本作はそのハリー・パーマー シリーズの第1作。やっと観れました(感涙)

そうか、パーマーの上司ロスはこの一作目から登場していたのか。『プリズナーNo.6』でも高圧的なNo.2を演じているロス役のガイ・ドールマン、シリーズに欠かせない名優ですな。初めから終りまで皮肉と嫌味だけで会話するパーマーとロスとのやり取りが楽しくて仕方ない。スーパーマーケットで二人並んでカートを押しながらゴリゴリやり合うシーンとか最高。なんともイギリスらしいユーモア。彼らの英国アクセントも耳に心地良い。全体的にアクション要素が2作目より多めなのはちょっとした驚き。なかなか珍しいマイケル・ケインの全力疾走が見られたりする。それでも一般的なスパイ映画に比べたら相当地味。斜め下から煽ってティルトする独特のアングルなど構図に拘った画面が多く、スタイリッシュでサスペンスフルな独自のムードを醸出している。このあたりは2作目にも観られるので、カメラマンのセンスなんですかね。
主演のケインについては前回のレビューで書き尽くしたので割愛するけど、彼の魅力イコールこのシリーズの魅力だと言っても良いと思う。まさにハマり役。料理が得意と言う設定も萌える。
私が超絶愛して止まない英国TVドラマ『特捜班CI5』のゴードン・ジャクソンが活躍するのも嬉しいポイント。ちょい熟女テイストが入ったヒロインも◎。ジョン・バリーによる音楽もナイス。
終盤でややダレる点がそれまでテンポが良かっただけに非常に残念だけど、ラストのケリの付け方も見事。
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