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ロック・オブ・エイジズのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ロック・オブ・エイジズ(2012年製作の映画)
2.5
ロックというよりポップソングのヒットパレードのような華やかさ、困った時はDon't Stop Believing♪思うように行かない夢追い人というクリシェで普遍的なシチュエーションでありながら葛藤は弱く中身もキャラも薄く安易に美男美女といった感じの若い主演二人を好きになれない。これがロックだって?選曲はいい、罪はない。豪華キャスト共演で贈る80sロックミュージカルで、同監督のヘアスプレーのような問答無用有無を言わせぬはち切れんばかりの魅力やハピネスな魔法はないけど一見ケバめな世界は少~し似てるかも(あと終盤のプラカードとたくさんの人たちによるデモ的なシーン)?まさしく飽くなきハリウッド"スター"トム・クルーズがロック"スター"ステイシー・ジャックスをアクセル・ローズのように時間に遅刻したり、マイケル・ジャクソンのように猿を飼ったりしながらノリノリに演じているけど違和感がすごい、あと胸触りすぎ。ちなみに彼自身の役者としての出自、スター街道の始まりが80年代なのでそういう意味でも興味深いかも。キャサリン・ゼタ・ジョーンズは『シカゴ』でミュージカルを辞めるべきだったし、アレック・ボールドウィンの髪型は似合っていない。そして今でこそ80年代の魅力は再発見されて"クール"とされて多くのフォロワーを生んでいるものも、あの時代は人によっては「ロックは死んだ」とも言われるMTV隆盛の時代であり、それを舞台に"ロック"で物語を紡ぐというきらびやかさによる贖罪か。にしても個人的にはここで歌われる全ての名曲たちがオリジナルの方が良かった気がする、だから気持ち良さそうに熱唱されても乗りきれなかった。けどこういうタイプは映画館のスクリーンで見るとまた評価が変わる可能性も無きにしもあらず。中身はマジどうでもいいお話であることに変わりはない、ストーリーなんてあってないようなもの。

TOMATOMETER41% AUDIENCE55
Its exuberant silliness is almost enough to make up for its utter inconsequentiality, but Rock of Ages is ultimately too bland and overlong to justify its trip to the big screen.
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