のび

のびの感想・レビュー

2016/11/06
レイチェルの結婚(2008年製作の映画)
3.8
一見、穏やかで幸福そうな家族でも深い傷が存在し、その傷がことあるたびに家族にぴりぴりとした緊張を走らせ、場合によっては大きく衝突させる。『レイチェルの結婚』は、家族の間に存在する大きな傷と、その傷を抱えた家族の姿を描く。


傷は簡単に修復されるわけでもないし、ましてや消え去るものでもない。その傷跡はどれほどの時間が経過しようとも、場合によっては何年何十年も、傷口がぱっくりと開いた血が流れる生々しい痛みをもたらすものかもしれない。でも、人間はその傷跡を抱えて生きていかなければならないし、その傷跡から逃れることもできない。


けれども、人間は傷にとらわれたままでいるわけにはいかない。過去の傷は傷として抱えながらも、幸せでより良い人生を選び取って歩きはじめることも可能だ。この物語は、そういったことを示していると言えるだろう。