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トキワ荘の青春のsuzuのレビュー・感想・評価

トキワ荘の青春(1995年製作の映画)
4.3
この映画は、寺田ヒロオという一人の漫画家とトキワ荘というアパートに住んでいたプロの漫画家とその周辺を描いた事実に基づいたフィクションである。

フィクションではあるが、まず、実在する漫画家本人と映画で演じている役者を一致させなければいけない、ちょっと難解な映画だった。

藤子不二雄は、2人1組なので容易にわかるが、赤塚不二夫と石森章太郎のふたりを、役者と本人とを一致させるまで、かなりの時間を要した。大河ドラマのようにテロップをつけると容易に分かるがそれでは、野暮ったくなってしまう。難しいところだ。

多少、トキワ荘の関連書籍等で予備知識が必要な映画だと思うが、この映画で描かれている寺田ヒロオという人物が、人に影口もたたかれることもない本当にいい人でトキワ荘の住人からも好かれていたということが分かる映画である。

追記

近年、劇中の舞台となったトキワ荘が東京の椎名町に当時のおもむきそのままで復元された。(寺田ヒロオの部屋は、トキワ荘通りお休み処という施設の2階に復元されている)映画の聖地巡りをしてみるのも一興かと思う。
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