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トキワ荘の青春のamamのレビュー・感想・評価

トキワ荘の青春(1995年製作の映画)
3.5
日本漫画界の重鎮たちが青春を過ごした
トキワ荘。すごくドラマ性があるって映画ではないけれど、淡々と丁寧に描かれているから後半じわじわきた。

テラさんエピソードは映画に映える。
実直に健全な子供向けの漫画を描いている聖人君子ともいえるようなテラさん。その強い信念は、商業的なものが強く求められる時代になっても変わることはなかった。
テラさんとつげ義春とのやりとりはオリジナルなのだろうけれど、なんともいえんかった。
寺田イサオ「つげ君、自分の傷を漫画でみせるってこと必要なのかな。僕が幼すぎるんだけどね」
つげ義春「寺田さんはいい人だな。…いい人すぎるよ」

赤塚不二夫館にトキワ荘の部屋を再現したスペースがあったことで興味を持ったけど、この映画も本当にこんな雰囲気だったんだろうなあっていうリアリティがある。西日が差し込むトキワ荘の廊下が印象的。霧島昇の胸の振り子と共にエンディングロールで流れる映像は本当にトキワ荘が蘇ったみたい。

寺田イサオ最後のトキワ荘同窓会
https://youtu.be/WS_6sYGvLq0
うーん。せつなすぎるよ。
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