いわやん

キングコング対ゴジラのいわやんのレビュー・感想・評価

キングコング対ゴジラ(1962年製作の映画)
4.4
私とした事が、この作品挙げるの忘れてました。

ゴジラシリーズの観客動員数一位で、ハリウッドの大スター、キングコングを相手に迎えて、東宝30年記念作品と言う素晴らしい肩書きの作品。

子供の時に観た印象と、今回見直した印象が、この作品もかなり違っていて、昔は怪獣のバトル作品の極みだと思ってました。けど、結構人間ドラマに力を入れていて。

作品の人間側のテーマが、製薬会社のコマーシャル争いで。

パシフィック製薬の多胡部長は、ライバル会社の潜水艦での冒険シリーズから、北極でのゴジラ出現に、イラつきからジェラシー剥出しに。

そこに「南海の大いなる魔神」の話を聞きつけ・・。

発掘されたキングコングに、会社のイメージを乗せて、打倒ゴジラに燃える多胡部長(笑)

多胡部長のワンマン采配に振り回される桜井と古江の二人・・。

黒澤作品の「用心棒」を観た時に、時代劇なれどチャンバラシーンに行くまでのドラマが絶妙に面白かったのを、この作品にも感じました。

しかし、何といっても多胡部長を演じた有島一郎の怪演が素晴らし過ぎて。
ゴジラの報道にイラつく演技、ヘリから降下するシーン、ゴジラに押されてキングコングがピンチになり「負けちゃいかーん!」と絶叫するシーン、果ては警備兵に「キングコングのスポンサーです」と言いきる(笑)

ちなみに、アメリカのファンの間では、この作品のキングコングは認められてないそうで、
まず身長が多き過ぎるのと、コングのモチーフが、ゴリラではなく「日本猿」なんで。

米版のゴジラVSコングがどうなるか、楽しみですね。
いわやん

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