私とした事が、この作品挙げるの忘れてました。
ゴジラシリーズの観客動員数一位で、ハリウッドの大スター、キングコングを相手に迎えて、東宝30年記念作品と言う素晴らしい肩書きの作品。
子供の時に観た印象と、今回見直した印象が、この作品もかなり違っていて、昔は怪獣のバトル作品の極みだと思ってました。けど、結構人間ドラマに力を入れていて。
作品の人間側のテーマが、製薬会社のコマーシャル争いで。
パシフィック製薬の多胡部長は、ライバル会社の潜水艦での冒険シリーズから、北極でのゴジラ出現に、イラつきからジェラシー剥出しに。
そこに「南海の大いなる魔神」の話を聞きつけ・・。
発掘されたキングコングに、会社のイメージを乗せて、打倒ゴジラに燃える多胡部長(笑)
多胡部長のワンマン采配に振り回される桜井と古江の二人・・。
黒澤作品の「用心棒」を観た時に、時代劇なれどチャンバラシーンに行くまでのドラマが絶妙に面白かったのを、この作品にも感じました。
しかし、何といっても多胡部長を演じた有島一郎の怪演が素晴らし過ぎて。
ゴジラの報道にイラつく演技、ヘリから降下するシーン、ゴジラに押されてキングコングがピンチになり「負けちゃいかーん!」と絶叫するシーン、果ては警備兵に「キングコングのスポンサーです」と言いきる(笑)
ちなみに、アメリカのファンの間では、この作品のキングコングは認められてないそうで、
まず身長が多き過ぎるのと、コングのモチーフが、ゴリラではなく「日本猿」なんで。
米版のゴジラVSコングがどうなるか、楽しみですね。