オトマイム

地獄に堕ちた勇者どものオトマイムのレビュー・感想・評価

地獄に堕ちた勇者ども(1969年製作の映画)
4.5
華麗なるエッシェンバッハ家の骨肉の権力争いや愛憎劇。ヴィスコンティ作品の中ではかなりエンターテインメント性に富んでいると思う。サービス映像てんこ盛りです。炎が燃え盛り打楽器が鳴り響く不吉な幕開けから震えが。国会議事堂焼き討ちの画だとその後わかる。

そしてなんといってもヴィスコンティの寵児、ヘルムート・バーガーの頭のネジの飛んだ、超越した美青年ぶりが見どころ!やっぱりこの人はどこか浮世から外れた、いかれた役を演じると素晴らしい。女装ありナチス党員の軍服姿あり。
ただ人物相関図が分かりづらく、顔と名前がなかなか一致しないのが辛い。私は解説を読んで再度観て、ようやく理解しました。

「あなたの罪がいちばん重い
この怒りはあなたには想像もできまい
破滅させてやる」
あぁ、怖い…この後の復讐が…