トム・ジョーンズの華麗な冒険の作品情報・感想・評価

トム・ジョーンズの華麗な冒険1963年製作の映画)

TOM JONES

製作国:

上映時間:127分

ジャンル:

3.3

「トム・ジョーンズの華麗な冒険」に投稿された感想・評価

アカデミー賞作品賞コンプリートまで残り1作品!

本作はアカデミー賞作品賞受賞作にも関わらず日本語版DVDは廃盤となっておりプレミア価格で他はレンタルショップを回っても、宅配レンタル、ネット配信を探しても見つからなかったので致し方なくプレ値でDVDを購入しました。

作品を一言で表せば、「痛快な喜劇」です。
主人公トム・ジョーンズが行く先々でよくも悪くもまいた種が終盤で繋がっていく様子は非常に秀逸でした。また、生まれも悪く金もない自由奔放なトムが権力者たちを引っ張り回して一泡ふかせる展開は当時の視聴者にとって勇気づけられるところがあったのかもしれません。

そして、裏話として面白いのは当初、本作の批評家からの前評判は最悪で批評家たちからは全く見向きもされていなかったそうです。しかし、蓋を開けてみればまさかの大ヒット、大衆からの圧倒的な支持を受けオスカーを手にするまでの快挙となりました。まさに作品の内容同様に権力者の度肝を抜く意外な結果となりました。

その後、監督のトニーリチャードソンはアカデミー賞作品賞を受賞したにも関わらず授賞式に欠席したそうです。その理由は「未熟な部分も多かったから」だそうで、その発言の通り今のハリウッド映画では許されないような細部までの映像クオリティへの配慮が行き届いてないというカットもいくつか見受けられますがトムの愉快さとこの作風があればそういう間抜けなところも本作らしさとなり許せてしまいます。
ねぎお

ねぎおの感想・評価

3.7
上げ忘れてたぁーー!年越しちゃったぁー!大変だー!

アカデミー受賞作品を観よう89(1963年第36回作品賞/監督賞/脚色賞/作曲賞)

小説を原作とした映画です。
ストーリーの外側を剥いでいくと割とアジア圏にも通じる骨組が露わになります。

「出生の秘密を抱えた立身出世物語!」

韓国テレビ作品の多くがこれ!笑
もちろん欧米にないわけじゃない。身分が人間を分類していた当時なら相性はいいんですよね。



1963年としては、かなり面白いストップモーションを何度も使っています。アクセントにもなるし、キュルキュルっと時間を進める技。映画的なやり方ではないですけどね。ポップな印象。


まずね、この作品の権利者さん、様々な配信系とはなかなか契約せず。(現時点)
blurayはなく、DVDが中古でも1万円前後。
なんと勿体ない。これでは作品は埋もれていきます。
「バリーリンドン」と比べて一つも面白くないのは、前者が客に笑ってもらうことを正解として、コメディというジャンルにくくってほしくて必死に媚びていて下品だからだ。後者は徹底的に世界観を画面の中に成立させることに、その精度と強度に全力を注いでいる
まさき

まさきの感想・評価

4.0
見ました。
まったく覚えてません。

なんでこれがアカデミー賞をとったのかなぁ。。。??
[フィニーの追悼企画なのにヨークばかり観てしまう…] 99点(OoC)

大傑作。もうね、アホくさすぎて大好き。私が"第四の壁"の破壊と早回しが好きになったきっかけでもある。まず冒頭の疑似サイレント演出でアホくささのエンジンがかかり、やたら軽妙でムカつくけど大好きなテーマ曲をバックにコテコテのギャグを疾走感あふれる映像でスパスパと捌いていく。出演陣も楽しそうでなにより。グリフィスの顔芸、可愛すぎるヨーク、絶妙にアホっぽいフィニー、可愛すぎるヨーク(大事なので二回目)、コケティッシュかつちゃっかりしているレッドマン、可愛すぎるヨーク(大事なので三回目)。いや、ヨークはほんとに可愛いのよ。特に故郷でイチャイチャしてるときの乙女顔が最高。フィニーが旅の過程で寝まくる女性たちも一々可愛いんだけど、やっぱりレッドマン演じるジェニーがトムと寝たのがバレたときの顔が"ヤッベ"という顔の中で人生ベスト。種明かしをカメラに向かって読み上げるのもバカバカしい映画の流れに即している。

正直に言うとフィニーよりもヨーク目当てで何度も見返しちゃう作品なんだけど、やっぱりちゃんとフィニーを見ると余計にムカつくのはなぜだろうか。そして日本語字幕あるけど画質悪いイマジカ盤より画質が向上しているであろうCriterion盤に買い換えるべきか。
「イギリス小説の父」と呼ばれるヘンリー・フィールディングの主著であり、英文学者であった夏目漱石の愛読書 『捨て子トム・ジョーンズの歴史』(1749年)の翻案作品が、アカデミー賞四部門を含め幾つかの賞を受賞した本作とのことです。

フィールディングのその小説は、大学生のとき、18世紀のイギリス文学を扱う授業でちょこっとだけやったので(そのときBBC版『トム・ジョーンズ』も見たので)、内容は知っていました。

【あらすじ】私生児として大地主に養われているトム・ジョーンズ(アルバート・フィニー)は女たらしこのうえない荒っぽい好色男で、ソフィー(スザンナ・ヨーク)と相思相愛になるのだが、彼女と結ばれるには問題に次ぐ問題しかないのであった ——。

フィールディングは男性の人物造形に才能があった人でしたが、この翻案作品は、フィールディングのその才能を垣間見れるものになっていると思いました。

ユーモラスなナレーションが楽しく、イギリスの田舎の自然と音楽が魅惑的でした。

カズオ・イシグロの短編集『夜想曲集』(2009年)所収の「夜想曲」という短編のドタバタ・コメディに似たものがありました。あるいは、漱石『坊っちゃん』(1906年)に似たスピード感がありました。

日本語はもとより英語字幕すら無かったので分からないところがありましたが(いや、分からない箇所の方が多かったのだ・・・)、コメディ、ブラックユーモア、上流階級の性の放埓さを描いた性愛作品として、編集すらもユーモラスで、面白く仕上がっていました。( Ꙭ)
蹂躙

蹂躙の感想・評価

4.9
伝統的なドタバタコメディ感のある映画。ガリバー旅行記とかドン・キホーテとかを思い出す。

オープニングシーンのサイレントとか、古典的なギャグ(バタンとひっくり返るとか)
、安っぽい切り替えとか面白い編集されてるから飽きない。
「この場面は割愛しましょう」のナレーションもよい。

個人的にはソフィの叔母が好きだった。田舎どんだけ見下してるんだよ笑。そして手のひら返し過ぎ笑。
あとジェニー。カニ食べるシーン最高。

狩りのシーン迫力すごかった。宿でのドタバタは早送りになっててキートンやチャップリン感。
DVD欲しいな..
アカデミー賞で作品賞を受賞したにもかかわらず日本でDVDレンタルが出来ない数少ない映画(第二次大戦後の映画ではおそらく唯一)ということだけど、そんな状況の理由もなんとなくわかる気がする。

古典的な作品をブリティッシュニューウェイブ的新鮮な演出で撮ろうという試みは悪くなかったけど、性に奔放な貴族を描いていたこともあって斬新さより下品さとか絵の汚さの方が印象として先立ってしまい快い気持ちで見れなかった。

ということで出来はともかくアカデミー賞受賞には同意しかねる作品で、同じ年にアラバマ物語やメリーポピンズが上映されていたら確実にこの作品がアカデミー賞を受賞することは無かったと断言できる。
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