佐藤でした

リアル・スティールの佐藤でしたのレビュー・感想・評価

リアル・スティール(2011年製作の映画)
3.7
ロボット格闘技が人気を博していた2020年。人間のボクシングが廃れたことで、プロボクサーだったチャーリー・ケントンも、今では中古のロボットを使ってプロモーターとして生計を立てている。
ある日、元妻が亡くなったという報せが入る。遺された息子マックスの養育権について、妻の姉のバーンズ夫妻と話し合うことに。借金まみれであるチャーリーは、大金と引き換えに息子を渡すことで合意した。しかし旅行の間は預かかることとなり、二人のひと夏が始まる…。


ロボット×ボクシング×親子愛

おもしろくないわけがない取り合わせ。
それに少年が、どことなくアナキン坊やに似ているもので、思わず応援したくなる。
まあそんな可愛げもなく、11歳のマックス君は賢い頭があるだけに生意気です。

巨大なゴミ溜めで危険な目に遭い、そこに埋まっていたロボット「ATOM」と出会うまでは、です。
その一件から凸凹親子は衝突を繰り返しつつも少しずつ、同じ方向を向いていくんですね。

ヒュー・ジャックマンのパパ姿よかったな〜
いい笑顔で笑うんだもんな〜

今は亡きボクシングジムのオーナーのその娘で、幼馴染のような恋人のような存在のベイリーとの関係もよかった。チャーリーは結局、別の女性と結婚しマックスをもうけたわけだけど、それ以前から家族ぐるみで仲が良かった二人の関係。そこにも変化が生まれます。

ロボと人間が無駄に意思疎通しないのもよかった。目にわずかな動きがある程度で、表情はほとんど無いと言っていい。SFというと人工知能を搭載したくなる所だけど、あくまでロボットをロボットのまま収めたことで話が蛇行せず王道感を強めている。


鉄クズだったロボットと、クズ夫でクズ親父だった男と、寂しい思いをしてきた少年の。
王道スポ根のボクシング映画であり、父子の再生ドラマであり、同じ女性を愛した二人の男の友情の物語。
佐藤でした

佐藤でした