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オズのshupetteのレビュー・感想・評価

オズ(1985年製作の映画)
3.9
わたしが子どもの頃にいちばん好きだった本は「オズの魔法使い」で、読書感想文や図工の作品作りなどのモチーフに選んでは「またオズの魔法使いですか!」と担任の先生に呆れられた、という苦い思い出があります。

竜巻で家ごと飛ばされる、という設定は子供心にもとてもときめくもので、自分のベッドやお気に入りのぬいぐるみがある自分の部屋そのままで家ごと遠くに行くという空想を夜な夜なしておりました。

この空想は、映画「ラビリンス/魔王の迷宮」で実際に描かれており、サラの部屋がそのままゴミの山に登場するシーンなどはわたしの憧れそのものでした。どんなに外がひどい場所でも、自分の部屋で、お気に入りのベッドに横になれば大丈夫…。(でも扉を開けたらそこはひどい場所…)

小学生のときにテレビで観た「ラビリンス/魔王の迷宮」も本当に好きで何度も何度も観てたな。その話はまた今度にでも。最近いろいろラビリンスについて調べていたら、サラの部屋の本棚に「オズの魔法使い」があったとか、ノームの置物が飾られていたとかあって、観直したくなりました。わたしはテレビでやっていたラビリンスをVHSで録画して(CMつき、喜多嶋舞の吹き替え版、おそらくカットされてる版)、擦り切れるまで観ていました。それっきり観てないのでまた観たい。余談終わり。

この映画オズは前知識なしに観ました。だから、まさか「オズの魔法使い」その後の話、とは知らなかったです。冒険を終えてカンザス州に戻ってきたドロシーがオズの話ばかりするので、頭がおかしくなった!と思われて電気療法を受けさせられそうになるところとかめちゃこえー。拘束されて運ばれるんだよ…。ホラーだよ。

ドロシーがオズの国に戻り、すっかり荒廃したエメラルドシティに悲しんでるところに突如現れるホイラーズなんて、気持ち悪すぎて、出てきた瞬間ちびりそうになりましたよ。なんじゃこりゃあああ!!子どもの頃に観てたらトラウマになってたと思う…。あと頭ごと気分で取り替えるモンビ王女な…。こわすぎるよ…。首がずらりと並んだドレッサールーム…。

「オズの魔法使い」その後のため、かかしもブリキもライオンもあまり出てこなくて、そのかわりにネジ巻きロボットとかジャックオーランタンとかが出てきてドロシーの仲間になるのですが、これまたみんな可愛らしくて素敵。すっかりわたしはこの世界と仲間たちに魅せられてしまいました。

大人が観てこそグッとくる映画なのでは。ドロシーの可愛さよ。そして可愛いだけでなく、勇気のある女の子で、着てるものも話し方も髪型もすべてが良い。赤いキラキラのバレエシューズがほしくなります。

今でもたまにわたしは子どもの頃にオズに行ったことがあると思ってます。それと同じくらいにウサギを追いかけて穴に落ちたことがある気もしています。
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