普段私たちが食べている食物の生産と加工の過程をナレーション、インタビューなしで映し続けるまさにドキュメンタリー。
ナレーションもインタビューもない静な動画にはじめ戸惑い、さらに工場や農家などの私にとって非日常な空間で行われる一連の作業に、知らない世界が広がる。
特に豚や牛や鳥がどのように処理され、私たちのもとで食べられるのか。
そこでは機械と人が繋がり、分業しながら動物たちの部位を分解していく。
しかも静な中その激しく見たこともない映像が流れていく中で不思議と監督の意図が立ち昇ってくる感覚。
でも例えその残酷な場面に関わる人たちが悪いとか良いとかではなくて、その役割を担う人々がそこに確かに存在して、食物を得るということはどういうことなのか考える。
よくここまで映し出したな、と思わされる作品。