RyuichNorthwind

ロープのRyuichNorthwindのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
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優れた者には、劣ったものを殺すことが出来る特権がある
しかし、この世界では人間は人間に優劣をつけられない
よってそのような論理は成立しない

劇中の台詞にもあるが、ナチスによるホロコーストや、ニーチェの超人論に対する批判


演劇原作ということで、内容についてはあまり触れないが、もう一捻り欲しかったなぁというところ

この作品で視るべきはこの実験的撮影方法だろうね
まず、ヒッチコック初のテクニカラー作品であること
そして、当時のフィルムは長くても20分弱
これを繋げて全編ワンカットの様に仕上げたこと
勿論、当時の撮影技術であるから、繋げ方が多少苦しい場面もある
一部を大写しにする...etc
また、フィルムを替える時に、背景も替えることによって時間の経過も演出
とても単純なセットで撮影していながら、時間の奥行きを出してきた
そのセットも、大きな窓を設置することによって、外界と内界の隔たりと繋がりを同時に演出

こういう実験的映画も、好きだな
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