momoka

ロープのmomokaのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
3.5
気づけばヒッチコック監督作品も5作品目となりました(まだまだだなあ)。

全編をワンシーン・ワンショットで撮りあげたという斬新な手法が光る本作。また、ヒッチコック監督初のカラー作品にもなっている。
アパートの一室で二人の青年が自らの力を誇示するために、大学の同級生をロープで絞殺する。さらにスリルを味わうため、パーティーと称してその場に被害者の父や恋人を招き、死体を隠したチェストの上にディナーやキャンドルをセットするのだが…。

「殺人とは芸術なんだ」
「善悪は凡人のためにつくられたんだ」
劇中にこんな台詞がでてくる。盲目的に自らを優等な人間だと位置づける青年たちの恐ろしさを感じた。誰しも、他人に対して無意識にどこか評価を下していると思うが、それがあまりにも行き過ぎると、殺人や差別など恐ろしい行為に繋がっていくのだろうと思った。

1時間20分と短くまとめられているのでサクッと観やすい作品。途中、そこまで面白くないかなと感じたが、最後まで気になって鑑賞せずにいられなかったのはやはりヒッチコック監督の魅力ゆえなのだろうか。

なかなか『Psycho』や『REBECCA』に勝る作品に出逢えてないので、ヒッチコック監督のオススメ作品があればぜひ皆さん教えてください✨
momoka

momoka