◆あらすじ◆
ブランドンとフィリップは同級生のデビッドを絞殺する。それは自己の優位性を証明したいという歪んだ発想からであった。ブランドンはさらにスリルを求めてデビッドの遺体をチェストにいれたまま、それをテーブルにしてパーティーを開催する。誰にもバレないと自信満々のブランドンに対して、不安にかられるフィリップだったが...。
◆感想◆
歪んだ発想で同級生を絞殺した2人の若者たちがその遺体を会場に隠したまま、遺体の関係者を集めてパーティーを開く狂気に満ちた作品となっており、犯行に及んだ2人の目的は全く理解できないながらも、パーティーの中で2人の心情の違いが丁寧に描かれていて、最後まで興味を惹く内容になっていました。
ブランドン(ジョン・ドール)とフィリップ(ファーリー・グレンジャー)は自分の優秀さを示すために友人のデビッドをロープで絞殺します。作品が始まって最初のシーンが絞殺シーンだったのでとても驚きました。ブランドンは自信家で自らスリルを求める気持ちがあり、フィリップもブランドンと同罪ながら殺害後に酷く動揺していて、2人の気持ちの差異を感じました。ブランドンは更に殺害したデビッドの遺体の入ったチェストをテーブルにしてパーティーを開くという暴挙に出ます。しかもパーティーに集まったのはデビッドの関係者ばかりということで、あまりにも異常すぎるブランドンの奇人ぶりが印象的でした。
パーティーが始まってから、フィリップの動揺ぶりに拍車がかかり、あまりにも態度に出ていて、それに気づかない参加者に違和感を覚えました。ブランドンがフィリップをカバーする形でパーティーが進む中、学生時代の寮長だったルパート(ジェームズ・スチュワート)が2人の異常に気付き始めます。その後、ルパートが探偵のようにふるまうのですが、ルパートがなぜこのように行動したのか分からなかったので、いまひとつ納得感のないまま終わってしまいました。
ストーリーの起点からかなり異常な状態が続き、犯行に及んだ2人の胸中をうかがわせるように不安定な雰囲気が終盤まで収まらない展開は緊迫感があってなかなか面白かったです。
鑑賞日:2025年3月26日
鑑賞方法:Amazon Prime Video