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ロープのromioのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
4.3
こりゃバカ面白い!!

殺人現場で行われるパーティー。
そして犯人が事前に観客に知らされるコロンボスタイル。
俺たちは、刑事がどう追い込むのか、また、犯行がバレてしまうのかドキドキというスリリングなサスペンス映画ではなく。
犯人達の内面が表情や話す内容などから見え隠れするのを楽しむドラマ作品。
実際に起こった事件を基にした作品らしく、犯人は学生で、優れている奴は他の劣っているやつを殺してもいい。むしろそれが社会のためだと考えているゴミ野郎で。
彼の周りに対する態度の最低さ。気取って、余裕ぶっているも、主人公の前に立つと取り乱す弱さがあるそんな姿が面白い!
ほんと、自分余裕ですよっていうのを銃置いてアピールしてみせたりするのが最高!

人間の感情を魅せるのが実に巧みで、物語もほぼワンカットで(俺には普通の作品と同じように感じたけど笑)実際の時間80分と物語の時間が同じように動くように作られている。
カメラが動かずに、そこの場所に役者が動いて演じる様は少し違和感を覚えるも、窓の外の光の加減とかによって作りもの感がありながらもそれはそれで成立させてしまう力。
そして一度カメラが動くと、ラストなんか、いやもうめっちゃいいなと素人ながら感じる玄関からリビングへの移動。

バレるのバレないのというのももちろんありつつ、それにプラス犯人の心理描写がうまく混ざり合い、いやー実に面白かった!
ヒッチコック、ほんと好きになってしまった。監督と役者のレベルが高い!
80分と見やすいのでおススメ。
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