とぽとぽ

ロープのとぽとぽのレビュー・感想・評価

ロープ(1948年製作の映画)
4.5
画期的「殺人とは芸術」この頭脳対決は犯人視点なのが楽しい、ルパート最高!全編ワンカット(に見えるように背中の寄り等巧みに繋がれていて)ワンシーンで舞台劇の映画化として完璧、かつヒッチコック初めてのカラー作品。冒頭早々、他の人より自分達が優れているということを証明するためだけのロープでの絞殺シーンを描き幕が上がる古典的サスペンスでありながら今なお色褪せない衝撃と芸術はまるで"新しい"。格式高く緻密に計算された流れるようなカメラワークを堪能できる。劇中での時間経過が映画の時間経過と同じで(窓の外の昼から夜への時間経過という小技も見事)、軽いお喋りと言い争いの狭間で揺れるセリフのやり取りは深く生き生きとしていてスリリング。ブランドンがいちいち鼻につくけどキャラとしてはきっとこれくらいの方が印象的だし魅力的かも。対照的なフィリップは今にも牙城を崩されそうで見ているコッチが心配になってくるレベル。二人を言葉と視線とコミュニケーションでジリジリと追い詰めていくようなルパート役ジェームズ・スチュワートが格好良い。静かながら手に汗握るスリリングさ、ボロが出てきて気まずい事情聴取・誘導尋問みたい。尺も短いしおすすめ。

「殺人は少数にとって特権」「その歪んだ精神を喜ばせるためのパーティーなのね」「二度目の嘘だ」「君たちを落ち着かせない何かがあるらしい」「コソコソかぎ回って質問攻めだ」「今夜の彼は社交性がなくて」「精神科医ならここに戻りたいのだと言うだろう。けど、どうして戻りたいのかな?」「追い出していいよ。あとは片付けなきゃならん客一人か」「刑事と犯人ごっこか」「想像力ばかり豊かになる」「フィリップ、確かにあの結びかたは不味かった」「劣った者たちは生きる価値がない」
TOMATOMETER97 AUDIENCE90
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