マイメロのきもち

生きものの記録のマイメロのきもちのレビュー・感想・評価

生きものの記録(1955年製作の映画)
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高橋洋の推薦文を読み鑑賞。視線が並列する恐怖によってウェルマンやヒッチコックを志向するが、それも演出上の都合というよりは偏執的なものなので長広舌と相まってかなり野暮ったくはある、野暮ったくはあるのだが圧倒的になんとか活劇を撮ろうと奮闘するいつもの黒澤より怖い。あの説明的台詞がなくとも家族の三船に対する視線によって生じる逆転、嫌悪感は陳腐な狂人演技を遥かに凌駕するものだ。