もるがな

デスプルーフ in グラインドハウスのもるがなのレビュー・感想・評価

4.9
つまらない話を延々と繰り広げるパリピ女どもをスタントマンが耐死仕様(デスプルーフ)の車で圧殺していく基地外ムービー。分かってはいたことだが、タランティーノ特有の無駄で意味のないガールズトークは思った以上にキツく、前半は驚くほど退屈である。

外れを引いたかと後悔しかけたが、後半の展開でそれは一変する。クライマックスのブーストのかかり具合は素晴らしく、前半のフラストレーションを耐えた人間へのご褒美であり、全てはこのためにあったようなもの。クライマックスのためだけにある映画だ。見終わった直後のカタルシスと、ドラッギーな高揚感。自然に突き上げてしまった拳のガッツポーズ。まさにバカ負けという言葉が相応しい。最高のラストである。煽り運転への正しい対処法を教えてくれた。免許更新の際の教習で流して欲しい。ボンクラでクレイジーでとにかく雑で愛おしい。そんな映画。
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