ずどこんちょ

デスプルーフ in グラインドハウスのずどこんちょのレビュー・感想・評価

3.8
あおり運転は犯罪です。
それに、絶対にあおっちゃいけない相手もいるもので……
相手のドライバーをみくびっちゃいけませんよ。

タランティーノはもはや現代芸術家の域。彼にしか出せない雰囲気と味があって、本作にもそのクセが強く現れています。
取るに足らない会話劇こそ真骨頂。そこかしこに何かが起こりそうな予兆があって、それでも全然何も起こらないもどかしさが不気味に惹きつけます。
物語は前半、後半の二部に分かれています。前半のスリラー展開でゾッとしますが、後半の痛快さですべてのストレスを吹っ飛ばしてくれます。溜飲下がりまくり。
CG無しで伝説のスタントマンが大活躍した本物のカーアクションもアドレナリン全開で最高でした!

フィルムの傷や画質の悪さをあえて再現したB級感のある雰囲気も、古き良き時代の映画オタクであるタランティーノ監督ならでは。
嗚呼、ついにゆっくり満喫していた歴代タランティーノ作品をすべて見終えてしまいました。監督、本当に10作品で引退してしまうの?あと1作で終わりなの?寂しい気持ちでいずれ来る最新作を待ちます。