てんさん

ブレイブ ストーリーのてんさんのレビュー・感想・評価

ブレイブ ストーリー(2006年製作の映画)
3.2
中学1年生の時に1人で観に行って、すごく心に残った映画を再鑑賞。
その後、原作の小説も読んだ。
中学の卒業文集で好きな曲を「決意の朝に」って書いてた理由がわかった。
この映画の主題歌だったんだ!

当時も今も、玄関先で父親が亘に対して、自分が家を出ていくことを伝えるシーンが強く印象に残っている。
父親が小声すぎて、なにを言っているのか聞こえないんだ。
でも、聞こえないけど、あぁ出ていくんだってことはわかるんだ。
亘は母親に父親を止めるよう説得するのに、母親は困ったような表情で微笑むだけ。

幻界でワタルが街のハイランダーが誰も倒せなかった怪物を倒した後、カッツが「あんたは怖くなかったのか?」と聞く。
「怖かったですよ!ほんとに食べられちゃうかと思いました!」と、もうそれはそれは情けない顔で答える。
あ、ほんとに怖かったんだなってちょっと笑ってしまった。

ワタルがハイランダーの腕輪を貰う時、「正義を行うやつだけがつけられる。できるかい?」と聞かれる。
「頑張ります。僕を認めてくれたカッツさんを裏切らないように」と今度は凛々しい表情で答える。
でも、” できる”とは言わない。”頑張る”って言うんだ。

つまりは、この物語はもう題名通り、正真正銘の『勇気の話』なんだ。
怖くて怖くて、できるかどうかなんてわからないけれど、頑張ってみる。
そして頑張る理由は、自分ではなくて大切な人に置く。
頑張る理由が他人にあるほうが、いざという時に踏ん張れるって僕も思う。

この作品、たしか中学生の時に国語の授業で原作をみんなの前で紹介したんだよな。
先生にも友達にも、読んでみたくなったってわりとしっかり褒められたのを覚えている。
ただ当時、自分はこの作品をなんて紹介したのか綺麗さっぱり忘れてしまった。
今観た時の感想と同じなのか違うのか、どっちなんだろ。
てんさん

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