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ディアボロス 悪魔の扉のsatchanのレビュー・感想・評価

ディアボロス 悪魔の扉(1997年製作の映画)
4.5
前にも見たことがありましたが、断片的にしか覚えていなかったので、改めて新鮮に楽しめました。タイトルのディアボロスは、ギリシャ語で「悪魔」の意味。十数年前に見た時だったら多分、悪魔好きな人のためのサスペンス、ホラーとしか思わなかったと思います。でも、今回は色々と考えさせられることが多かったです。

キアヌ・リーブスが演じる夫ケヴィンが仕事で成功し、忙しくなっていくにつれ、精神的に病んでいく妻メアリー・アンの様子をシャーリーズ・セロンが演じています。最近のアクション映画での役より、こういう女性的な役の方が似合っていて、私は好き。幻聴や幻覚に悩まされ、自傷行為に及ぶ姿を、理解して受け入れることは難しく、そんな時に悪魔の存在がありがたく思われるのかな、と感じました。

悪魔役のアル・パチーノは相変わらずの名演技で、素晴らしい。ケヴィンの母親役のジュディス・アイヴィーも、存在感がありました。『ジャスティス・リーグ』のコニー・ニールセンはデンマーク出身の女優さん、本作で英語圏の映画作品初出演したそうです。一件落着したかに思えたラストでキアヌ・リーブスが、またしても同じ道を選択する様子、人間って本質的には変わらないよな、のメッセージを感じました。
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