Yukiko

キングダム・オブ・ヘブンのYukikoのレビュー・感想・評価

キングダム・オブ・ヘブン(2005年製作の映画)
4.5
2019年4月20日
『キングダム・オブ・ヘブン』 2005年制作
監督、リドリー・スコット。
上記の映画作成の後に『プロヴァンスの贈り物』の映画を
監督したのですね。(2006年制作)
もう一度観てみたい映画→『プロヴァンスの贈りもの』。

第1回十字軍(1096~1099年)遠征後、
シリアからパレスチナにかけての中東地域にエルサレム王国、
エデッサ伯国、トリポリ伯国、アンティオキア公国の4国と
幾つかの十字軍国家が作られた。
それから100年後、イスラムの英雄サラディンが現地十字軍
国家の主力部隊を壊滅させ、90年ぶりにエルサレムが
イスラム側に占領され、奪還された。
その後もサラディンによる十字軍国家の壊滅は続いた。
これにより、教皇は聖地奪還のための十字軍を呼びかけ、
第3回十字軍(1189~1192年)、イングランドの
リチャード1世、フランス王フィリップ2世、ローマ皇帝
フリードリヒ1世が参加した。
1191年にアッコンを奪還した。
リチャード1世がサラディンと休戦協定を結び、エルサレム
奪還にならず、が、エルサレム巡礼の自由は保障された。
(wikiから抜粋)
以上の背景から、この映画を観る。
映画が描く時代は第3回十字軍の前あたりかな。

フランスのある村の鍛冶屋バリアン(オーランド・ブルーム)
は、イベリン領主ゴッドフリー(リーアム・ニーソン)から
十字軍への参加をすすめられる。
妻子を亡くしたバリアンは、実の父ゴッドフリーから後継者
として迎えるために要請したのだった。
エルサレムに向かう途中、父はバリアンを騎士に引き上げ、
病死する。
船が地中海で難破し、バリアンは砂漠でサラセン人に襲われる
が、助けた人にエルサレムまで案内される。


いや、長いっす! 2時間25分。
エルサレム、取った取られた……
(仲良く使えば良いものを…)
映画としては歴史に基づき完璧な作りで、エキストラいっぱい
で、よくもまぁ壮大な仕上がりとなったものだ。
さすが、リドリー・スコット監督!!

映画を観て知ったこと。
1. 十字軍として戦闘に参加した者には免償が与えられる事。
 バリアンの妻は子供が亡くしたことを気に病み、自殺した。
 自殺は罪、バリアンは妻の罪を償う為に十字軍に参加する。
2. サラディンの人柄。賢い!
 エルサレムの価値とは何かを問うバリアンに対し、
 サラディンは「無であり、全てでもある」と答えた。
 キリスト教徒が安全に撤退できるようにした。
 映画のその後、リチャード1世と休戦協定し、カトリック
 教徒もエルサレム巡礼出来るようにした。
 奴隷を解放した。
3. ディレクターズカット版があり、それは3時間を超える映画
 らしい。
4. 十字軍、第1回から第9回(1271~1272年)まで続いて
 いたことに驚く。
 1271年にイングランドのエドワード1世とルイ9世の弟が
 アッコンに向かう。が、敵が強くて撤退。
 1291年に十字軍国家は全滅。(アッコンの陥落)
5. ヨーロッパ側がエルサレムを確保した期間
 →1099年から1187年、1229年から1244年。
 以後、20世紀までイスラムの支配下に置かれる。
Yukiko

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